どーも、SANOです。
この記事は、中国のロックダウンが米国株や日本株に与える影響についてまとめていきます。
サプライチェーン、世界の工場と呼ばれる中国の活動が企業に与える影響について知っていただくための記事になります。
皆様の企業分析に役立てば幸いです。
スポンサーリンク
中国のロックダウンについて
今回の記事の概要です。
中国の「ゼロコロナ」政策が自動車やテクノロジーをはじめとするさまざまな業界の世界的企業に大きな影響を及ぼしている。徹底的な新型コロナウイルス封じ込めを狙ったロックダウン(都市封鎖)が数週間続いて産業の中心地がまひ状態に陥り、サプライチェーンの混乱を招いている。
上海市、ロックダウン下での企業活動再開-製造業の正常化はまだ先
ブルームバーグ・ニュースが発表資料や届け出を分析したところ、世界中の180社余りが第1四半期決算の発表会見または報告書で「中国」や「ロックダウン」などに言及。その数は前四半期の50社未満から急増しており、決算発表が進むにつれ、さらに増える見込みだ。
米国株への影響
米国企業への影響をまとめていきます。
自動車業界
・テスラ
テスラは上海におけるデリバリーの影響:月6万台→月1512台(5月の予想)
・フォード
上海に約50の主要サプライヤーを有し、制限を回避するために割増運賃や他のルートを確保するために「多額の」費用を費やさなければならなかった。
中国での損失は3800万ドル拡大、卸売りは15%減、売上は32%減(フォード全体にはそこまでの影響はない)
決算資料
ヘルスケア
・Dentsply Sirona Inc(歯科・医療機器メーカー)
売上全体が下落している中で、2021年の売上高の5%を占める中国の悪化が最も著しい。
決算資料
・Becton Dickinson & Co.(医療機器メーカー)
第2位の市場である中国での成長が前四半期に半減。今後も影響が出る。
・Danaher Corp.(医療・産業用製品製造・サービスプロバイダー)
診断薬部門は、病院の閉鎖とCovidへの集中により、当四半期および4月に中国での患者数が減少しました。
売上の成長力の2~3%の影響がある。(FY22Q1の売上成長率12%)
・Illumina Inc.(遺伝子解析製品)
売上の10%を占める中国からの逆風により、第2四半期は3%の成長鈍化を予想(FY22Q1の成長率11.9%)
病院での臨床需要がCovidの制限により相殺され、中華圏の第1四半期の売上は横ばい
・Zimmer Biomet Holdings(医療機器メーカー)
アジア太平洋地域の売上高は前四半期に13%減少したが、これは主にロックダウンの影響
・Zoetis Inc.(動物用医薬品・ワクチン開発会社)
第2四半期のトップラインは、一部のサプライチェーンにおける規制が日常業務を一時的に圧迫するため、前四半期から若干減少する見込み
Fashion and Cosmetics
・Under Armour Inc.
中国での店舗閉鎖や営業時間制限により、"小売のトラフィックが大幅に減少"閉鎖措置は輸送にも影響を与え、
Covidの混乱もあり、アジア太平洋地域の売上は四半期で14%減となった
・PVH Corp
中国のロックダウンと香港の規制により、店舗の一時閉鎖とオンライン配送の一時停止を余儀なくされた
産業資材・部品
・Microchip Technology Inc.(半導体メーカー)
3月、4月、5月にサプライチェーン・パートナーおよび一部の顧客に「悪影響」を与えた。
ロックダウンの影響を受けない他の拠点に生産活動や調達を振り向けなければならなかった。
(あまり影響なさそう。費用が増えた)
・Mettler-Toledo International Inc.(重量測定機器サプライヤー)
同社が製造および一部の事業を行う上海の閉鎖を含め、同社の事業およびサプライチェーンに大きな影響が及ぶ可能性がある。
・Celanese Corp.(特殊材料メーカー)
上海近郊の工場が数週間閉鎖され、一部の従業員はロックダウンされ、自宅で仕事をしなければならなかった。
影響を受けた生産は別の場所でカバーすることができたが、上海の港に材料が入出港できなかったため、倉庫や物流に関する問題でより大きな影響を受けた。
・Parker-Hannifin Corp.(モーションコントロール製品メーカー)
中国で複数の設備が全面的に停止し、6月期の売上に推定1億ドルの影響(FY22Q1の売上全体40億ドル)
・Air Products & Chemicals Inc.(ガス製造会社)
規制により、顧客需要や工場効率に若干の影響があったほか、サプライチェーンコストが増加。5月5日の電話会議で、セイフィ・ガセミ最高経営責任者は、「中国の規制が下期に与える潜在的な影響を非常に懸念している」と述べた。
・Waters Corp.(液体クロマトグラフィー製品)
ロックダウンは、規制が長期化した場合、売上成長にマイナスの影響を与える可能性がある
・Ingersoll Rand Inc(圧縮機メーカー)
上海の物流センターが影響を受けたが、最近になって工場の再開が許可された。
売上の約15%を中国に依存している同社は、今後数四半期は「慎重な見方」をしている。
・TE Connectivity Ltd.(通信、自動車、コンピューター、航空宇宙産業向け電子部品メーカー)
売上高の約20%を占める中国でのロックダウンにより、6月期の売上高に約3%の逆風が吹く見込み
中国の工場がフル稼働しておらず、顧客への製品納入に問題が発生。
・General Electric Co.(航空機、自動車、エネルギー産業向け部品)
前四半期は、特に上海の閉鎖により、需要面、生産面双方で打撃を受けた。
日本株への影響
日本株への影響は、下記をご覧になってください。
引用元:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-16/RBYWUDT1UM0W01
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「中国のゼロコロナ政策による米国株や日本株への影響をまとめ」しました。
中国が止まることによる世界への影響は広範囲になります。
今後は、もしかしたら工場を国内に稼働させることなど、サプライチェーンのあり方も変わっていきそうです。
参考までに