どーも、SANOです。
この記事は、オラクルの今後についてまとめた記事になります。
事業の内容、決算、収益性、業界の動向からマーケットの状況、競合他社や株価にまつわる指標など様々な情報を活用し、オラクルを分析していきます。
今後、オラクルがどのようになるのか知りたい人のためになれば幸いです。
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目次
オラクルについて
オラクルは、独自のデータベースをサービス化し、それらの利用量やライセンス費用でお金を稼いでいます。
FY22Q4の結果は、売上118億ドルで昨年比5%増。通期では424億ドルで5%増。営業利益率は、非GAAPでQ4の営業利益率は47%、年間で26%でした。
この数値を見ると、かなり利益率が高い企業でクラウドやライセンスなど営業に力をかけずに稼げるビジネスは相変わらず強いという印象です。
オラクルについての詳細を記載していきます。
オラクルの事業
オラクルの事業内容・サービスについてまとめます。
オラクルは、企業の事業活動の基盤となるソフトウェア・ハードウェア、クラウドサービスならびにそれらの利⽤を⽀援する各種サービスの提供しています。
具体的には、データベースに関するクラウドやハードウェア、ソフトウェア商品を提供しています。最近は、データベースを活用した分析サービスを提供し、データベースに蓄積したデータをそのまま解析できるようにしている。
その中でもAIや機械学習のモデルが組み込まれたERPのサービスが成長している。
ちなみにエンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)とは、企業全体を経営資源の有効活用の観点から統合的に管理し、経営の効率化を図るための手法・概念のこと。
オラクルの決算
オラクルの決算ですが、概要レベルでまとめると下記の通りになります。(参考)
ココがポイント
- 第4四半期1株当たりのGAAP利益1.16ドル、1株当たり非GAAP利益1.54ドル
- 第4四半期の収益総額118億ドル、米ドルで5%増加、一定の通貨で10%増加
- 第4四半期のクラウド収益(IaaSとSaaS)29億ドル、米ドルで19%増、一定の通貨で22%増加
- インフラクラウド収益(IaaS)は米ドルで36%増加し、一定の通貨で39%増加
- Fusion ERPクラウド収益(SaaS)は米ドルで20%増加し、一定の通貨で23%増加
- NetSuite ERPクラウド収益(SaaS)は米ドルで27%増加し、一定の通貨で30%増加
経営層のコメント
・オラクルのCEOサフラ・キャッツ
今四半期もトップラインの結果を改善し続け、総収益は一定の通貨で10%増加しました。・オラクル会長兼CTOラリー・エリソン
四半期収益成長率のこれらの一貫した上昇は、通常、市場をリードするFusionおよびNetSuiteクラウドアプリケーションによって推進されています。しかし、この第4四半期には、インフラストラクチャクラウドビジネスの需要が大幅に増加し、一定の通貨で39%増加しました。この収益成長の急増は、当社のインフラストラクチャ事業が現在超成長段階に入ったことを示していると考えています。クラウドインフラストラクチャ事業の高い成長率と新しく買収されたCernerアプリケーション事業を結合し、オラクルは今後数四半期で優れた収益成長をもたらす立場にあります。」「CernerとOracleは、医療従事者により良い情報を提供するために必要なすべての技術を持っており、より良い情報は根本的に医療を変革します」
収益性について
営業利益率の高いビジネスを展開しています。
特に最近では、クラウドを軸にSaaSに力を入れてきている。
SaaSは営業利益率が高くなる傾向になります。
そのサービスでの成長が20%以上なので、これからもオラクルの収益性を高める存在になり得ると考えています。
業界動向
オラクルの事業は、クラウド上で企業のシステムを構築できるプラットフォームを作り、リソースを提供するサービスです。
また、前の章でも解説したERPに関するサービスを提供しています。
ERPのマーケットでは2020年から25年までにCAGRが17%、クラウドIaaSは2021年から28年でCAGR28%と高い数値が見積もられています。
マーケットでは、ERPで12.5%シェアの1位、クラウドでは3位以内には入ってませんでした。また、ERP分野ではガートナーでリーダーとして位置付けられています。
そんなマーケットについて詳細を次章より解説します。
マーケットの状況
ERP:クラウドERPの市場規模、2020年の453億米ドルから2025年には1011億米ドルに到達、CAGR17.4%で成長予測
ERP_ガートナー:IFS、ガートナー社のマジック・クアドラントにおいてビジョナリーに認定
競合他社
競合他社については、ERP、クラウドIaaSでそれぞれピックアップします。
ERP
- Microsoft
- IFS
- Infor
クラウドIaaS
- Microsoft
- IBM
- Rackspace Hosting Inc
- Red Hat Inc.(IBM)
- Redcentric PLC
- VMware Inc.
- Amazon Web Services Inc
- EMC Corporation
オラクルの今後
今後のオラクルを株価を交えた指標で割安感を測り、株価上昇の可能性の考えをまとめます。
現在、オラクルのPERの逆数は、3.46でS&P500全体の中では割高で情報技術セクターの中では割安となっています。
また、現在は利上げによる株式市場の中でも情報技術への資金流入は厳しい状況下にあります。
ただし、これまでオラクルを見てきたように稼ぐ力の高さとERP分野での成長が期待できることから配当金をもらいつつ、成長を見守ると良いのではないかと考えています。
数値から見る割安度
関連企業などから、割安度を確認しましょう。
S&P全体より割高で情報技術セクターの中では割安となっています。
同セクターの中では、オラクルよりもマイクロソフトの方が割安です。
名称 | 52週成長率 | PER逆数(数値が大きいほど割安) |
S&P500 | 118% | 4.17% |
情報技術 | 109% | 2.61% |
Oracle | 109.3% | 3.46% |
Microsoft | 104.2% | 3.81% |
IBM | 119.6% | 4.4% |
株価上昇の可能性
株価の上昇の可能性はあるでしょうか?
これまで説明してきたように、収益性は高くマーケットの成長も後押しが考えられるので成長する銘柄だと考えています。
あとは、市場にお金が入ることで、十分に上昇する可能性はあります。
市場に資金が入るタイミングについては、下記の記事でまとめています。
-
ハイテクへの資金流入いつ
続きを見る
投資の考え方
投資を実行するプロセスとしては、下記のような考えで実行しています。
今回は、個別銘柄の話をしていますが、市場の状況が悪ければ考えと違う方向へ移動してしまいます。
とりわけ、株式投資は市場の動きに左右されることが多いので、個別銘柄がいくら調子が良くても悪いときは悪くなります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「オラクル(ORCL)の株価がFY22Q4の決算を発表後に上昇。今後の見通しと割安感は?」しました。
あくまで、今後の投資を判断する上での参考として扱ってください。